chadalog

株ときどきマンガ

水の心

カップに注げばカップの形に
ケトルに注げばケトルの形に
状況に合わせていかなる姿にも変わる”水”。
あらゆるものを映し、
あらゆる物を呑み込む。
されど常にその本質は変わる事はない。
それが”水”だよ。
つまり、怒りからも憎しみからも解き放たれた
”心の自由”という事だ。

 

ウインド
皆川亮二 作 ARMS 12巻より

ARMS(12) (少年サンデーコミックス)



ARMSは特殊な能力を持って生まれてきてしまった少年少女が、そのきっかけを作った巨大な裏組織と戦いながら成長していく姿を描いた漫画です。
ARMSからは”水の心”以外にもたくさんのことを学ばせてもらいました。全体を通して”人の意思”みたいなことがテーマになっているように思います。

 

ここからネタバレ

この言葉は、影から少年少女を支える謎の忍術使いのサラリーマン、ウインドがひとりバーで開眼した少年を思い、独白する中で語られる一節です。

力任せにしか戦うことができず、行き詰まってしまった主人公の一人、新宮隼人は仲間のもとを飛び出してさまよう中でウインドという不思議な人物と出会う。武術の達人であるウインドと行動を共にするうちに自分が前に出ることしか知らない”火の心”だけで無闇に戦っていたことに気づき、相手にあわせ、動きを読み、柔軟に戦う”水の心”を体得し、強敵を退けていく、といったあらすじです。

現在のような歪んだ相場だとどうしても、精神にバイアスがかかってしまうと思うのです。
傲慢になったり、思考停止したり、恐怖から投げ売ったり、欲から無理して底値を狙ってみたり、市場の歪みに無理に向かって行ってしまいがちです。
市場にさからわず、柔軟に、畏れず、奢らず、焦らず、心に冷たく清らかな水を満たす気持ちで相場に臨みたいです。