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株ときどきマンガ

胸を張って生きろ

私は今までマンガからたくさんのことを学びました。
マンガの登場人物たちから発せられる言葉からは、時に人生を教えてもらえるものがあります。そんな珠玉の一言を語録として綴っていきたいと思います。

 

今まさにコロナショックで世界の市場が大暴落をして、この瞬間(28日深夜)も昨日あれだけ下がったにもかかわらず、非情にもダウが轟音をたてて追い討ちをかけるように崩れていっています。なすすべもなく茫然と立ち尽くしてしまう、誰もが打ちひしがれるそんな今日という日にふさわしい言葉です。

 

胸を張って生きろ

己の弱さや不甲斐なさにどれだけ打ちのめされようと

心を燃やせ

歯を食いしばって前を向け

君が足を止めても

蹲っても

時間の流れは止まってはくれない

共に寄り添って悲しんではくれない


煉獄 杏寿郎

吾峠呼世晴 作 鬼滅の刃 第8巻より

 

鬼滅の刃 8 (ジャンプコミックスDIGITAL)

ここからネタバレ

注!今年公開予定の鬼滅の刃劇場版「無限列車編」をご覧になる予定でマンガも読んでらっしゃらない方は以下絶対見ないでください。
最重要シーンのもろネタバレです。

 

鬼滅の刃は今もっとも売れているマンガのひとつで、少年ジャンプで連載中です。
時は大正。炭を売る少年、炭治郎はある日鬼に家族を殺され、妹の禰豆子(ねずこ)を鬼に変えられてしまう。家族の仇を討つため、禰豆子を人間に戻すために、鍛錬を積み、鬼を討伐する鬼殺隊に入隊し、鬼と戦っていく、というストーリーです。

ある任務で苦労の末、鬼を倒し、疲労困憊の炭治郎たちに最上位級の鬼である上弦の鬼が突如前触れもなく急襲する衝撃のシーン。怪我で全く動けない炭治郎の代わりに鬼殺隊の”柱”のひとり、炎の呼吸の使い手である煉獄杏寿郎が応戦する。圧倒的な上弦の鬼にも全く引けを取らない至高の技で対抗する。互角以上と見えた戦いも、どんなに傷をおっても元通りに回復してしまう鬼に対し、時間がたつほど疲労し傷ついていく人間はどうしても徐々に劣勢になり、ついには杏寿郎に致命傷の技が決まってしまう。それでも「ここにいる者は誰も死なせない」という自らの責務を全うするために最後の力を振り絞り、死を覚悟して日の光で滅するために鬼をその場に押さえ込む(鬼は特殊な刀で首を切り落とすか、太陽の光でないと滅することはできない)。上弦の鬼も必死で抵抗し、あと一歩のところで逃げられてしまうが、傷ついた炭治郎たちを守り切り杏寿郎は絶命してしまう。

さらっとあらすじ書きましたが、本編はもっと葛藤とかがあって、その中で煉獄さんは強い意志で最後まで使命を全うして、前を向いて逝きます。涙が出てくるシーンで、私はだいぶ感情移入しちゃうので、物語の中の炭治郎同様、この言葉思い出したり読み返したりすると涙が出てきます。

命の火が消えかける中で、炭治郎たちへの助言と父親、弟への言葉を残す。
そんなシーンで悲しむ炭治郎たちに前述の言葉と期待を残して、煉獄さんは笑顔で息絶えます。

 その後炭治郎たちとっても煉獄さんの存在は大きく、折に触れて煉獄さんと残された言葉を思い出して難局を乗り越えていきます。煉獄さんはここで死んでしまうのですが、物語を通してその存在感はいまだに大きいです。

後に炭治郎は”反復動作”といって集中力を高めて一気に力を出すきっかけ(ルーティーンみたいなもの)を、煉獄さんの”心を燃やせ”という言葉を思い出すことにしていたりします。

しかし、この作者、ストーリ展開がものすごく大胆で、このときも鬼も倒して終わりかなと思った時に、上から三番目に強い鬼が現れるという超絶望的なシチュエーションに突然展開したり、柱と呼ばれる味方側のリーダークラスがあっけなく死んじゃったり、このあとも惜しげもなくラスボス級を次々投入したり、展開がすごく速いのです(中クラスの敵なんか一番強い鬼が癇癪おこして仲間なのに全部殺しちゃったり、、)。

株式投資って自分の責任においておこなうので、どうしてもうまくいかないと責めは自分にしか向かないんですよね。なので、どうしようもない失敗を繰り返してしまうとどうにも不甲斐なく感じて、とても落ち込んでしまうことがよくあるんです。そんなとき、この煉獄さんの言葉を思い出して前を向くようにしています。心を燃やさないと、と自分を奮い立たせます。

娘も鬼滅が大好きなので、しょーもないことで落ち込んでるときにはよく、「煉獄さんの言葉を思い出せ」と励まします。

 今の相場もそうですね。
亡くなった煉獄さんを前に炭治郎が涙ながらに言うのです。「悔しいなぁ 何か一つできるようになっても、また目の前に分厚い壁があるんだ」
まさに今そんな気分です。でも煉獄さんの言葉を胸に前を向きたいと思います。